腰が伸ばせなくなる腰痛について
デスクワークの後、中腰姿勢あとに腰が伸ばせなくなるわけ
デスクワークなどをしていて椅子から立ち上がるときに腰が伸ばせなくてへっぴり腰になってしまうという方、腰が痛くて歯磨きやお風呂で髪を洗うのが苦しいという方。
もっと重症になると、座っているだけで股関節や腰の辺りがしびれてきて、腰の置き所が無いという人、こういった腰の痛みは椎間板ヘルニアによるものである可能性があります。
こういった症状は、デスクワークのみならず、乗用車での移動時間が長い人、商談など応接用の椅子に座る機会が多い方、にもよく見られます。
このような痛みに襲われると、この腰はどうなってしまうのだろうとという不安に駆られます。ちょっとしたポーズで股関節や腰に痺れがはしったり、中腰の姿勢が取と、「もうどうにもならないのではないか」という無力感に襲われる方もしく無くないでしょう。
しかし、ちゃんと原因を知り、対策をとれば、ほとんどのケースでは三週間で症状が大きく改善されますのでご安心してください。
ただし、してはいけないポースや運動、姿勢というものもありますので、しっかり理解して取り組むlことが大切です。
このとき、実際にどのようなことがあなたの身体に起こっているのでしょう?
通常、わたしたちの背骨は立ち姿勢のとき、あるいは正座をしているときには、比較的まっすぐに保たれています。上図の右側の背骨の状態です。このとき、腰部と頚部には適度な「反り」が生まれます。
直立姿勢を保つための代償姓湾曲と呼ばれています。
しかし、椅子に座ったときには、腰が丸くなっています。上図の左側の背骨の状態です。
これは姿勢を支える基底支持面が足裏から大腿後面(太ももの後ろ)に移動することによるものです。じつはこのとき、背骨の一つ一つの骨(椎骨)を結び付けている椎間板が強く圧迫された形になっています。
背骨の横断面を見てみると、後側には脊髄があり、神経が通っています。一つ一つの椎骨のクッションの役割をはたしている椎間板は、背骨の前側の領域に位置します。
このためデスクワークのように腰を丸めた姿勢では、より強く圧迫されやすいのです。
椎間板の後側には、脊髄を保護する後縦靭帯(こうじゅうじんたい)と呼ばれる強固な靭帯組織が発達していますが、この靭帯は痛みを感じるという性質を持っています。
強く圧迫された椎間板の髄核が後方に押し出されてヘルニアを起こすとこの後縦靭帯に触れると痛みが出てくるのです。デスクワークの後で腰が伸ばせなくなるのはこのためです。また座っていると腰や股関節周りがびりびりしびれてくるのは、このようなケースです。
このヘルニアが後縦靭帯を突き破ると、「遊離型」と呼ばれます。遊離した椎間板は免疫系の細胞に異物として処理されて痛みや無くなってゆきます。
問題は、椎間板が後縦靭帯に接触した状態になっているときです。
このような状態は、腰椎や骨盤の関節が硬くなることを下地として起こってきています。通常、このような痛みの原因部位(足の筋肉の筋力検索で調べます)が腰椎が凸した状態で硬くなっています。この状態を改善することで、実際には大きく痛みが改善してきます。
このような痛みは、一回の施術でまったく無くなるということはありませんが、かなり大きな改善が得られます。
ただし、その後の生活上の注意が重要です。
•まず腰痛ベルトを活用してください。とくに電車の移動、車での移動のときは、強い加速度のためかなり腰に負担を感じているはずです。腰椎の周囲の緊張を取り除いて、腰椎の可動性が回復してきたときに、過剰な負担を避けることが大切なのです。
•デスクワークのときも、腰痛ベルトを着用し、腰が丸くならないようにお尻の下に少しクッションをいれてください。正座のときのような腰の状態をできるだけ保てるように工夫してください。
•どのような場合もあぐら、ソファーなどに深々と腰掛けることは厳禁です。いったんよくなった人が、あぐらをかいて再発するということもよくあることです。あぐらのポーズはそのくらい椎間板には負担が大きいのです。
•歯磨きなどのときは壁に手をついて、少々お行儀が悪いようでも、腰を折らずに立ったままでうがいをしてください。
•炊事や洗濯、お風呂の掃除などでも、台を使ったり、壁に手をついたりして、できるだけ中腰による腰への負担を軽減してください。
•3週間ほどして痛みがほとんどなくなったら、運動を積極的に取り入れましょう。荷物をもたずに歩くことが一番よい運動です。
このようにしてまったく腰痛知らずになった人が何人もいらっしゃいます。心配せずに、ちゃんと理解して、積極的に取り組みましょう。